『開道を行く』 Written by Takumi
明かりはできるだけ絞ってください。
ほんの少しのブランデーを。
注文の多い恋人の願いを順に叶えながら、ベッドへの道のりを狭める。
シャワールームからリビング、それから寝室へ。
通い慣れたコースは、だが今夜だけはヴァージンロードのような清らかさを持って私は彼を抱き上げながら踏み歩いた。
男に抱かれるのは初めてだという年下の恋人。
シャワーを浴びている間は余裕の態度だったのが、バスローブを着せ腕に抱いてみればひどく身体を強ばらせているのがわかった。
その初々しさがこれまでつき合ってきた、男に慣れた連中とは違い思わず愛しさがこみ上げてくる。
ギュッと抱きしめれば苦しいとか細い声が返り、唇をふさげば素直に首に腕が絡まった。
可愛いカール。
今夜ここで君とこうしていられることを、私は心底神に感謝しよう。
「……ぁ…………」
綺麗に筋肉の付いた足を左右に開かせたところで羞恥の声が上がった。
キングサイズのベッド。枕元に散らせた薔薇の花びら、シルクのベッドカバーはより彼を美しく見せる演出の一つだ。
「大丈夫……カールのここは綺麗だからね」
何度やってもなかなか慣れぬ行為と感じずにはいられない羞恥。それを素直に表現する彼が愛しくて、だがその反面更に煽ってやりたい気持ちが高まってそんな台詞を口にした。
目の前で露わになった彼の中心。
微かに頭をもたげたソレに軽いキスをすれば、ビクッと可哀想なまでに震えては微かに液を滴らせた。
「そんなところ…見ないでください……」
「どうして」
薄暗い中、それでも隠しようがないくらい赤面した恋人が消え入るような声で囁くのを、くすぐったいような感覚に囚われながらもそのこめかみにキスをする。
身体を開かれた両足の間に潜り込ませ、自身の高ぶりを彼の腹部に押しつけた。
「私だってもうこんなだ」
悪い子だね、と数度強弱をつけて腰を動かせば、同じく立ち上がった彼のモノが私の腹部に触れて大きくなっていくのがわかる。
私以外の手を知らない、唇を知らない無垢なソコ。
そっと手を伸ばし握り込めば、組み敷いた彼の身体が大きく震えた。
「あっ……長官、そこ…は……」
「嫌いじゃないだろう?」
戸惑いを浮かべた顔に笑ってやれば、しばらく黙った彼が小さく「はい」と答えるのが耳に届く。この恥じらいを含んだ表情がなんとも言えず好きだった。
その顔をもっと見ていたくて。手にしたソコに顔を顔を近づけ、口腔内に含んだ。
「あっ…あ、あん……っ……」
ようやく声を出すことを覚えた彼が、それでもやや恥ずかしそうに喘ぐ。唇を掌で覆い声を殺す様子は、下から見上げるとひどく扇情的な光景だった。
目を瞑り、眉根を寄せ。時折激しく首を左右に振れば、口の中の彼自身が切なげに震えた。
「ちょ、かん…も……やだ…」
幹に沿って下から舐め上げ、裏筋も丁寧に舌先を使って愛撫する。彼が好きだと泣きながら言った鈴口に親指を押しあて小刻みに擦れば、悲鳴のような声が上がった。
「んっ…ぁ、ん…ああっ…あ、あ……」
両手で支えた彼の太股が見ていて悲しくなるぐらい震える。だがそれを承知で太股に微かに爪を立て、ツー…と静かに動かせば口腔内のソレが極限に近いところまで大きくなったのがわかった。
「や、だ………」
「いいからイキなさい」
微かに唇を離しそう囁けば、焦った手が頭を掴んで強引にソコに押しつけてきた。どうやら少しでも離れるのが嫌らしい。口にはせず、行動で訴えてくる可愛さに目尻が下がるのは止めようがない。
「参ったな」
苦笑しながら再びソコを含み唇を使って激しく上下に動かせば、一際震えた先端から慣れた欲望の液が吐き出された。
「んっ……!」
息を飲む恋人の様子をしっかり観察しながら、放たれた液を一滴残らず飲み干す。汚いなんて微塵にも思わない。これは彼の可愛い一部なのだから。
「たっぷり出たね」
耳元でいやらしく囁いてやれば、荒い息を整える彼が涙に潤んだ瞳で睨み付けてきた。だがそれは色っぽい以外の何物でもなく、思わず元気になった下半身に内心苦笑する。自分もまだまだ若いらしい。
「そ、いうこと…は……ん」
「言ってほしくない?」
抗議の声をあげる彼の唇を軽くついばみ、その瞳を見つめた。
すると赤面した彼がプイッと顔を背ける。いつものことだ。決して嫌がってるわけではなく、これは全て照れからくるもの。
だからそんな彼の顎を巧みに捕らえ、半ば強引に唇を塞いだ。
「んっ……んぅ…」
苦しげにうめいた彼に泣かせついでだとばかりに後ろの秘所を指で探った。
「……ん…んんっ………」
それを察した彼が微かに身じろぐ。数度抱いた今でもここを触られるのには未だ抵抗が残っているようで、そう大人しくは受け入れてはくれない。
だがそんな抗議を無視して、先ほど彼が放った液の残骸を僅かに指先に塗った状態で第一関節分を潜り込ませた。
だが慣れきっていない身体はそれだけで強ばる。
いつまでも初めて抱かれるように反応する彼の身体。慣らしていくのは至難の業で、だがその過程すら楽しんでいる自分がいる。次第に自分に身体を開いていく彼の変化を味わうのが心地よくて、いつも時間を掛けて慣らしていた。
第二関節までじわじわと指を進める。瞬間ピクリとキスに没頭していた恋人の身体がエビぞりに反った。前立腺だ。
「んんっ…ん、ぁん……や、そこ……!」
「カールの良いところだったね」
「あっ…あ、あぁ……んっ…は……」
グリグリとそこを徹底して刺激すれば、激しく首を振る恋人が目の前。目尻から一筋の涙が流れるのを、唇ですくい取ってやる。
桜色に染まった肌を掌でさすりながら指を二本に増やした。今度はすんなりと受け入れた秘所に微笑みながら、再び目の前で頭をもたげはじめた彼の中心を含む。
「い…ぁん、あ…あぁ……おかし、なる…こんな……」
前と後ろの両方を刺激され、一気に攻め寄せた快楽にどうしようもないとばかりに暴れ出すカールは、まるでだだをこねる子供のように可愛い。
乱れた前髪、普段の強気な態度からは想像もつかない素直な彼を目の当たりにするのはいつもひどく楽しみだった。
「…ぁ……」
だがあと少しで射精するというところで口腔内のソレを引き出し、根本をしっかりと掴んだ。迫った快楽を逃し、どうして、と涙を溜めた瞳でこちらを見てくるカールに内心反則だと訴えながら、それでも余裕の笑みを浮かべて見せた。
「もっと良くしてほしいだろ」
言うが否や、有無を言わさぬ早さで仰向けだった彼の身体を反転させ、四つん這いにさせる。獣のような格好でこちらを誘う様子にごくりと唾を飲みながら、露わになった尻に手を掛け秘所に舌を伸ばした。
「え…や、やだっ…て、そこ…長官……ッ!」
「ほぐさないと辛いのは君の方だが」
君が泣くのは快感からだけで十分だ、と暴れる身体を押さえつけ襞の一つ一つをほぐすように丁寧に舌を使う。
だがこの行為に激しい羞恥を覚える恋人は、枕に顔を埋めながらも必死で悲鳴を堪えている。その様子がたまらなく愛しかった。
ぐちゅ……
粘液質特有のねばった音が心室に満ちていく。震える身体を時折さすってやりながら、舌先を尖らせた形で何度も何度も挿入を繰り返す。その度に微かに聞こえる悲鳴が次第に喘ぎ声に変わっていく様子を密かに楽しみながら。
「もう良いかな」
どうだろうカール、と意地悪目的で言った台詞に枕に頭を突っ伏していた恋人がゆっくりと顔を上げた。その顔を見て、やられた、と素直に思えた。泣きはらした瞳、だが微かに快楽で呆けた顔は色っぽい以外の何物でもなかった。
「カール……」
知らず掠れた声が出る。
すると伸びてきた手がスルリと首に絡まり、耳元でそっと囁いた。
「早く……」
いつの間にこんな技を覚えたのか。
初めて聞く彼の直接的なおねだりに、たまらずその身体を反転させ強引に両足を肩に担ぐと一気に根本まで押し込んだ。
「あっ、ああっ……」
「カール、カール……!」
その名を呼び、激しく注挿を繰り返す。しっとりと潤んだ襞が丁寧に起立したモノを包む様子にたまらず声を殺した。
「……っ………」
「ちょうか、ん……感じて、るんですか……」
「……当たり前だ」
眉根を寄せ今にもイキそうになる自分をコントロールしながら、素直に気持ちを告白する。
すると見下ろす彼が嬉しそうに顔をほころばせ、良かった、と吐息のように呟くのが聞こえた。
「くそっ……」
その様子にたまらず下半身が反応した。どうしてこいつはこんなに可愛いんだ、そんな自身の思いに舌打ちしながら息子ほど歳の離れた恋人の身体に溺れる。
「あっ…あ、あっ……」
「締めすぎるな…すぐ出てもしらんぞ」
「ん…バカ………」
余裕を見せるための軽口も、だが返ってくる反応の可愛さに逆に余裕を失ってしまいそうになる。なんて青年だ、とその様子に内心舌を巻いた。
素質があるのはわかっていたが、まさかここまで見事に開花するとは。
激しく腰を打ち付けながら、すこしもそれに臆することなく、むしろ更にこちらを喜ばせる反応を返す恋人の身体に見入る。青年独特の瑞々しい肌は今は綺麗な桜色に染まり、無駄のない筋肉が時折思わぬところでこちらを喜ばす道具となる。
これまで抱いてきた男達がみんな紙屑に見えるほど、彼の身体は素晴らしかった。
「やっ…ぁん、あっ…ああっ……」
一際激しく腰を動かしたところで彼自身が既に限界に近いことを知った。
こちらも既にギリギリのところを彷徨っている。
「カール」
その耳元でそっと名前を呼べば、うっすらと開いた瞳が言葉の続きを待った。
微かに笑みを返してやり、囁く。
「×××××」
彼だけに聞かせた告白の言葉。
だが年甲斐もない台詞に微かに赤面したのを悟られまいと、根っこまで埋め込んだ自身をギリギリまで引き抜き激しく律動を早めた。
「あっ…あん、あっ……は、ん……ああっ!」
「……………ッ!」
シーツに散った白濁の液を確認すると同時に自分も解放した。
次いでどっと押し寄せるのは射精による満足感。達成感。そして、幸福感。
彼と出会い、彼と交じり合って初めてその言葉の真の意味を知った。
カール。カール・マッソウ。
君は私に、新たな世界を開いてくれたようだ。
腕の下、苦しげに息を整える愛しい恋人を慈愛の目で見守りながら、私は小さくその唇にキスをした。
今内のイラストに影響された……(爆)
本当なら今日から攻めカールに転換するはずが、あの長官との生々しい絡みイラストを見てからどうしてもこれが書きたくなって……(爆死)
すまん、ノリノリで書いてしまったよ(笑)
しかしやはりエロはな〜、挿れてからがどうしようもないっつーの。
出して入れて出して入れて……変化なし!(爆)←黙れ
ということで、なんか早漏っぽい長官ですが時間を倍にしてお読みください(笑)←本当に表かよ(-_-;)
いや〜、しかし本当に今内のイラストは良かった!
カールの切なそうな表情とか、あの太股のてかり具合とか(笑)
全てがツボのイラストだったわ……ありがとう(T-T)
そんな彼女は果たして今日はどんなイラストをUPされるのか。
そろそろ縛り系がくるのでは、と俺としては睨んでいるのだが(笑)←死にやがれ
なにはともあれ、宮の方でもそろそろ頑張ってそうな雰囲気を醸し出してるだけに楽しみでたまらんよ(笑)
皆さんもこの期間中、しっかりとカールを堪能してくださいm(_
_)m
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